「教育問題」「美術教科指導」等駄文であれこれ感じたことを綴ってます。


by hakusuke
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仏像の鑑賞

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全造大会の報告だけでなく、自分自身の授業について振り返る。最近、3年の仏像の鑑賞題材に取り組んだ。指導主事訪問時にご指導いただく授業でもあった。ここ数年仏像の鑑賞について、あれこれ取り組んでいた内容に修正を加え、ちょうど今の3年生は古い教科書を使用している生徒たち。個人的には、新しい教科書を活用したいことはやまやまでしたが、生徒たちが持っている教科書を活用する。
 
 今までは、阿修羅像をじっくりと味わう、数点の仏像を比較鑑賞する、複数の仏像の中から、一作品選び鑑賞するなどであった。現行の教科書も使って授業を行っていたけれど、なんかしっくりこないことが多かった。今年は、指導主事訪問を行うにあたり、指導案提出時に「年間計画に位置付けているの?」と聞かれましたが、毎年位置づけている内容であり、生徒の実態によって、授業をちょいちょいアレンジをしてきた題材の一つ。
 
 授業開始前に生徒の実態調査では、仏像への興味・関心は、興味はないが圧倒的であった。そりゃそうだろう。「仏像が好きだ!」といった中学生が多かったら、渋いと思う。好まないわけではないでしょうが、渋いです。まぁ、指折り程度、仏像に関心あります。と記していた。恐らくGANTZやキン肉マンの阿修羅マンを思い描いたのだろう。アンケート時には、生徒にも、「はぁ?仏像??」と問われる始末。

 今年度の授業構成は、1時間目。仏像の経緯をざっくりと気付かせる。いきなり「今日は、仏像見ます!」もどうかと思う。歴史的背景やアジアとのつながりについて、世界遺産について映像資料やアジア圏の世界遺産を中心に写真の比較鑑賞を行う。あまり、仏像の歴史的うんちく語ると、社会の授業時間のようで、ますます興味・関心を示さなくなると思い、さらりと仏像の歴史についてスライドで紹介する。指導案にも簡単に記したし、指導要領にも学ばせる一例が示されている。
仏像の比較鑑賞と、テンポの良い歴史的背景をスライド紹介したことで、授業後の自己評価を読むに、生徒たちは、興味・関心を示していた。
 1時間目の感想から。仏像って奥が深い、アジアと関連があるとは思っていたけれど、写真で比較をして気付いたとか。アジアの仏像は、岩や自然を切り開いて作ったものが多かったのかもしれない。など。授業者の立場で記すと、解説してしまった時間も長かったので、深められた授業ではなかったことは課題だった。生徒たちは、知識を得たと満足だったようだが、もう少し深めさせたかった。

 2時間目。仏像カードで鑑賞する。以前12枚ぐらいだったカード。さらに増えた。私がラミネート加工している姿を見ている職員室。やはり、「仏像?渋いなぁ・・・」だって。
 
 導入時、弥勒菩薩を拡大ポスターで見る。予想通り、やさしそう、薄ら笑いしている、あぐらをかいているとか、見たことで気付いた生徒たち。そこから、全部で19枚程度あったと思う。これらを4名一つのグループで見合う。仏像カードの中から、好む仏像を選び鑑賞する。カードになっていたことで、グループ内の友達同士でランク分けする女子。明王を見て「いかつい顔だ」「バサラって何?」「めちゃくちゃアクセサリーつけているんだけど」といった話題が、各グループで飛び交う。前時の感想に、「明王の頭が面白い。炎の表現すごいなぁ」とか、「菩薩や十一面観音が気になる」といったことも記されていて、すでに渋いなぁ・・・。 
 自分で授業を構想していて、よけいすぎるなと思ったことは、仏像の細かな道具を教え込むこと。
危うく、配布してあれこれ教えこもうといった危ない考えがよぎった。そんな、中学生が仏像の持っている道具の名称なぞわからなくても。だから、興味・関心を持った人は、補足プリントあげる程度にしていた。逆に有効だったと思う。数名の生徒たちが、「資料として残したいし、興味もったから、想作ノートに貼りたいからください」で、やってきました。数日後、図書室で調べた生徒もいた。すごいなぁ。ここでいったん終了。

 3時間目。じっくり見比べたものを発表。そして、ランク分けをして記させてみる。結構生徒たちの気付きは良い視点であった。全員発表させなくとも、グループ内で、「座り方が似ている」「持ち物が多くて、人間くさい」「神って書いてある仏像は、動きが大きい」といった気付きも見られた。せっかくだし、「阿修羅みないの?」と言っていた生徒もいたので、教科書会社さんのコンパクトにまとまっているDVDを視聴し、数名の生徒の感想を聞く。授業はそこで、終わり。いくらでも発展できる授業内容であり、仏像の魅力気付かせるがねらいだったから。
 生徒たちの感想と興味・関心度を参考までに調べたら83%となった。「仏像ってひとくくりではなく奥が深い」とか、「今度合格祈願で、○○不動尊に行くからみてみたい」といった意見もしるされていた。

 我が校は、修学旅行等で関西に出向きません。しかし、東北にだって様々な仏像があります。生徒たちは、何かの機会にこの仏像の見方を通して、「ちょっと学んだことを確認してみよう!」となればいいなと思う。そして、まだまだ時代に沿った授業づくりはできていないけれど、さらに次年度改良を加えて、深まる授業を展開していきたい。
by hakusuke | 2016-11-12 15:17 | 2016自分の授業 | Comments(0)