美術がない!!
2006年 07月 14日
さて私は,昨年受験生の担任だった。彼の進学した高校の教育課程は把握していた。教育課程が変わり2年前から,美術の授業自体がカリュキュラムに無いことは私も知っていた。授業中の様子から発展して,芸術科目について話をしてきた。「音楽教科だけが,半ば強制的に履修するのことは良くない。音楽嫌いではないけど,書道,美術も芸術だと思うし,好きな芸術科目取れると良かったなぁ。俺,絵上手くないけど,美術好きだし。」と話していた。
同時に,「先生(私のこと)が最後に,俺らに話してくれた意味が,今何となく分かってきたよ。」と言われ,ちょっと,嬉しかった。
私は最後の授業時間はたいてい同じことを生徒たちに話す。講師故の,任用期限が年度内終了時期だし。特に中学校3年生には,次のような話をする。
「高校進学後,選択科目での履修関係上『美術』をしなくなる生徒もいるだろう。学校によっては,『美術』自体が授業にない学校もあるだろう。そんなとき,美術で表現すること,作品を鑑賞することを楽しんでいた時を思い出して欲しい。同時に,返却した自分の作品を振り返り,どんな気持ち,どのような状況で表現したのか振り返って欲しい・・・more」
宮城県の県立高校65の高校で,日々常勤として美術教師がいる学校は5校。時数の削減により,兼務している高校美術教師は多い。昨年は,私自身が高校に勤務することが決定していたことで,この現実問題を,学級の生徒たち(3年生)に話をしたところ,大変驚いていたことは事実です。「少ない!」「え?!嘘?」等々驚いていたことは事実だ。同時に,中学校最後の授業内容や講話のあり方を,もっともっと考えることの必要性を,もっと美術教師として考える必要があると感じている。