「教育問題」「美術教科指導」等駄文であれこれ感じたことを綴ってます。


by hakusuke
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地域密着型の,県立高校ができてほしい

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 私は教壇に立って指導することに対して,学生時代考えていなかったけれど,「障害をもった方たちへのサポートを自分はできないだろうか?」と,あれこれ考えていた時期はあった。そのことで,ウダウダ進路に悩んでおりました。

 昨年は中学校3年担任・実務学級担任を経験させていただく機会に恵まれ,生徒と生徒の保護者共々,学級の生徒の進路実現に向けて考えることが多かった。同時に,県内にある特別支援学校からの連絡も随分目をとおす機会は多く,地域の県立高校にも入試がらみのことで出向くことが多かったと思う。
 
 現在県立高校に勤務していて考えてしまうことは,宮城県の県立高校は,校舎のつくりが不親切だと思う。数年前から騒がれはじめた,耐震工事や耐震補強工事に伴い,新たに建てられている小・中学校は平屋のつくりも増えてきたし,高くても2階建て構造の建物が多い。

 それに対して,県立高校はどうだろうか。教育的予算の確保は大変なことは重々承知なのだが,3階建て・4階建ての建物では,肢体不自由な生徒にとって大きな負担である。
 実際,昨年火災訓練の際に,2階から生徒を誘導を試みたのだが,非常に大変だと気づかされた。あくまで訓練であったけれど,実際震災が起きたことことを踏まえ,職員会議の案件にとりあげてもらったくらいである。

 時々,校内でも,部活動一生懸命しすぎた結果,脱臼した・ねんざをした生徒が教室移動時間に,上り下りをしている姿をみると,本当にしんどそうである。トイレにして同様で,洋式トイレこそ増えたものの,まだ配慮している学校は少ない。何故か,出張の度に1階のトイレだけチェックしてしまうアホな習性。

 宮城県立高校であれば,各地域に1校ぐらいユニバーサル校舎っていうのだろうか?誰もが安心して過ごせるような,配慮のある校舎があってもよいと思う。
 自動扉・公衆トイレに設置されている体勢を変えると,自動で流れるシステム。個人的にはあまり好まない便利機能ではあるけれど,県立高校の中心に,1カ所ぐらい,この手のトイレがあってもよいと感じるときもある。
 
 私自身障害をもった方々を中心として,考えているわけではない。支援が必要とする方には,支援やかかわりをもちたい程度の浅はかな考えしかもちあわせていない。

 ここ数年,県としても,障害をもった方々にあれこれ配慮するようにはなってきているのだが,教育としての配慮はまだまだ基盤確立ができているとは思えない。地域の小・中学校に通学していた生徒であれば,自宅から通えて,地域にある県の高校に通いたいと願っている者もいるだろう。何らかの手段で,家庭と地域の高校に通えることができたならば,生徒は嬉しいと思う。 「○ちゃん,進路どう考えているの?」と,ご両親の送迎待ちをしている際に質問したことがある。生徒は,「小・中時代の仲間と離れるのは嫌だなぁ・・・」と,ぼやいていたことがあった。彼が中2の時かなぁ。彼の進学した高校の先生からは,「元気に頑張ってますよ」とは返答受けているが,この生徒は,自宅からは通える範囲の学校ではないため,現在寮生活をしている。
  
 学級担任して指導してきた昨年の生徒は,各高校で指定されていた学校説明会以外にも個別に県立高校見学などもさせていただいた。実際本人が,校舎を歩いてみて,設備や校舎の状況,保護者からの視点など,あれこれ県に話をもちかけた。県立高校の協力的な態度や,昨年勤務していた時の管理職の皆様にも感謝しております。

 あれこれ学級の生徒は,進路では悩む時間も大切だと感じた。自分のことであり,のちのちは自立しなくてはいけないのだから,やはり本気になって考えることは大切だと考えていた。    最終的に,生徒本人が希望する進学先へ受験手続きを踏んだ。自宅からは,通える距離のがっこうではないので寮のある学校に進学している。先日,ご両親に会ったのだが,学校生活を楽しんでいることや,週末に自宅と学校を自分で通学したいと望んでいることなど,元担任としては,嬉しい話を伝えられた。
 
 宮城県教育委員会で構想している,特別支援教育のあり方は,県のHP閲覧でしか理解していないけれど,県立高校のあり方をもっともっと話し合って欲しい。どのような生徒も,地域の学校に進学できる学校づくりや運営のあり方など協議してほしいと,県立高校勤務某講師は,願っております。

★エントリーしているけれど,あとで加筆・修正いたします。
by hakusuke | 2007-02-20 01:55 | 雑感あれこれ