「教育問題」「美術教科指導」等駄文であれこれ感じたことを綴ってます。


by hakusuke
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

これからの中学校美術に求めたいこと(私見)

日文サイトチェックしていたら中教審「これまでの審議のまとめ」をどう読むか(中学校美術 に関してついてまとめられていました。

 自分が美術を指導する立場として、今後検討事項に入れたいことは、3つあります。あまり欲張らないようにしなくてはいけません。

1、(道具の)基礎・基本の徹底
 カッターの取り扱い方がわからない!マッチが擦れない!リンゴがむけない!などと、勤務校の生徒の実態を取りあげつつ少々憤慨していた時期があります。憤慨しても解決しないので、あえて思考を切り替え指導にあたるように意識改革、授業改革を目指します。
 私は表現の基礎・基本を徹底させるうえで、新しい題材に取り組む際は必ず道具の取り扱い方について、どれくらい予備知識があるのかアンケートを記入させることにしました。最近実施したのは、「小刀の取り扱い方」についてです。まだアンケート集計していませんが、予備調査パラパラっとみた段階では、小刀をさやから抜く方法を正しく理解している生徒は非常に少なかったです。安全指導面からも、ワークシートや各授業時間の指導をとおしてしっかり身につけさせたいです。

2、プレゼンテーション能力の育成
 現在の学習指導要領にも、「まとめあげの力」について記されていますが、大切な内容だと感じます。総合的な学習の時間も削減方向にあり、各教科で指導が重視されるわけですから、美術の学習を通して、自己表現の一環としてプレゼンテーション技術を身につけさせたいと捉えています。社会に出れば、プレゼンテーションは多いに必要になるわけですから・・・。
 私は、以前から各題材終了時、一人ひとり自分の作品を紹介する学習時間を設けています。授業で有効活用できるように指導内容を厳選することも大切です。発表場面では、人に伝わる声の大きさや、内容をまとめあげる力も必要となります。また、聞く態度の育成にも繋がります。 生徒たちは、はじめ「うわぁ・・・」「緊張するぅ」などとだだをこねますが、なんだかんだで発表後は笑顔です。1学年はある程度、ひな型を作成して発表させています。生徒たちは、真剣に聞いています。同時に他者よさ、工夫も味わっています。3年生は自分なりに創意工夫して発表させたいです。(今年は3学年は、ほとんど教えていないので実践していません)

3、生活に根ざす美術教育
 思考は、生活に密着した美術教育を目指していますが、本年はどうも実践にならず。理由は、「初任研で忙しかろう・・・」と、前任の美術担当が一通り題材・教材の発注もすべて取り進めてくれたため、すべて、他人の指導計画をそのまま実践させていただいたからです。否定するわけではありません。この1年で改善すべき内容もある程度理解できたので、少しずつ自分なりの指導案を組み直し中です。
 自分が美術に関わっていることもあり、街歩いていても、買いものしていても、雑誌や本をみていても、音楽を聴いていても多くの場面で「あ!授業で使えそう!!」と感じる場面は多々あります。この私自身の気づきを、もっともっと授業の中で生かせるよう、題材・教材の選定工夫や、発問内容をしっかり吟味することで、生徒たちの多くが美術が生活の中に根付いていることに気づかせられることと感じます。ましてや、宮城県の県立高校で美術の指導される生徒は年々削減傾向(少々愚痴?)しっかりと義務教育の段階で、美術に少しでも関心を持たせて卒業させていきたいものです。


 中学校美術110時数で指導できることは、限られています。恐らく他教科の指導者も、自分の教科指導時間に納得できている方は少ないでしょう。「もっと、多くのことを教えたいのに!」と捉えている方もいるはずです。この限られた指導内容の中で、何かを感じ取らせられる授業づくりができれば嬉しいです。
by hakusuke | 2007-12-26 19:05 | web情報から 私的に勉強