ペーパーナイフ
2014年 02月 08日
小刀を使用させていて,たまに生徒たちの指先をじぃぃいと観察する。生徒たちがあれこれ考え取り組んでいることが分かる。刃先を斜めにすると切れる。細かく削ると安心だ。この角度では手を切るかも。危ないかも。同時に,全くもって動きが止まっている生徒もいるので,間近で実技指導も行う。間近で見た生徒は納得し、自分の削りを見直しする生徒もいる。特に手の動きが怪しい生徒に関しては,観察をする。何が削れない原因なのか探ることが大切だ。
そして、ここ数年、ごくたまに見かけてしまう光景として、刃物の刃という物が全く分からない生徒もいることだ。一斉指導、小グループ指導で小刀の取り扱いは説明を行う物の、刃といったものを理解していないのかもしれない。刃先を思いっきり自分に向けて切ろうとしていたり、刃を握ろうとしていた生徒も見かける。観察していて、「うわ!」っと冷や汗ものだが、本人は「何かした?先生?」と感じるのだろう。今年は2度見てしまい、私自身の心臓が一瞬縮んだ。次年度以降は、「これが刃物の刃だよ!」といった説明も必要かもしれない。
さて、初歩的なことかもしれないが,観察することの意義すら感じる。3分だろうと、じぃぃいと見ていると、説明した切り方をしていない、刃先が切る方向とあっていない、生徒の手の大きさに対して、持ち手が大きすぎて食い込むとか、様々なことがわかる。特に女子生徒なんぞ、持ち手が食い込んでいる生徒は、「(みんなみたいに)進まないよー」と言う生徒もいるので、真横で実技指導をして、また生徒に返して取組を見て,改善されたことや,思った通りに進められていない原因を伝えることで安心して進められている。
ある学級は,半数以上が仕上げにうつりつつある。試し用紙でペーパーナイフの切れ味を試しはじめた。生徒たちの目は輝いた。「え?切れる??すごい!」「どうして?」「◎のかっこいい!」
「あと少しかなぁ」
さぁ、頑張れ1年生。
ただし最近、指導内容がぶれているような気がしてきた。紙が切れることはペーパーナイフとしてよい。題材名に記した,握りやすいのはどうだろう?握りやすいか?再度、作品を握り、感じ取らせ、仕上げに向かわせよう。